上段回し蹴りで「百獣の王」武井壮を倒してみる⑤
武井壮のワンツーワンによる猛ラッシュ。
その脅威なスピードの前に、私は全てをかわしきれず、私のダメージが徐々に積み重ねられていく。
私の意識が途切れ途切れになってきた。一瞬記憶が飛んだ。
やばい、これ危険信号。俺負ける。
くっ。
一か八か、仕掛けるっ!!
さけられた。私の渾身の下段回し蹴り(ローキック)を。
そんな私の動揺をあざ笑うかのように、武井壮はいよいよ獲物を狩る段階に入った。
獲物を仕留めるが如く、最後の気力を振り絞ってのラッシュが来る!!
負ける。
さっきからこの二文字が私の頭の中で繰り返される。壊れたラジオのように。
負け。負ける?私は負けるのか?あごが若干とんがったおっさんに負ける?
否!!!
全ては一瞬の間で終わった。
恐らく、武井壮の顔は「わけがわからないよ」だったと思う。
当然だろう。顔面を蹴られたのだから。
彼が困惑するのは当たり前だ。反則だと言いたいのかもしれない。
確かに、私は空手ルールによって、顔面を殴らないと言った。
だが、蹴らないとは言ってない。
あえてワンツーローをバカみたいに繰り返したのは、上段回し蹴りのタイミングを図ってきたためだ。全てはこの一瞬のため。
ゆっくりと膝から崩れ落ちていく武井壮。私はそれを眺める。
終わった。ギリギリで勝てた。
私をここまで追い詰めた武井壮さんに敬意を払い、この言葉を贈った。
「上段回し蹴りはガチヤバイ」
こうやって、私は武井壮さんに辛勝した(脳内で)。
武井壮さんは強敵だった。さすが「百獣の王」だった。
野獣のような反応や攻撃に耐え切れたのが奇跡な程だ。
もし彼が本格的に格闘技を始めていたら、地面にキスしていたのは私だろう。
それほど激闘だった。死闘だった。
「百獣の王」武井壮。
私はあなたの名前を忘れない。あなたは強かった。
こうして私は戦いを終えた(脳内で)。
オチとして
武井壮さん、勝手にキャラとして使ってしまい、すみませんでした!!!
炎上は勘弁して下さい!!!m(_ _)m