13歳の子どもをボコり、ダークサイトに落ちた私の拳その③
ぼく、やる太はこわい。にげたい。ぼくはからてをならってまだまだなのに、あのおじさんのミットうちをさせられるなんて。
あのおじさん、みためはばかっぽくて、Oおねえちゃんのむねをよくみているし。そのかおはだらしなくてきもちわるかった。
Mせんせいから「ああいうおとなになるな!」とよくいわれてるし。
でも、あんなおじさんでも、からてはつよくて、とくにパワーがつよいんだ。
あのくろおびのだいまじんとほんきでなぐりあったり、こぶしだてふせを50かいを4セットもやってた。ぼくは20かいでげんかいだったのに。
Mせんせいからわたされたミットがやけにおもい。じごくへのかたみちきっぷみたいだ。
おじさんのかおをみると、とてもかなしそうなかおをしている。おじさんだってぼくをなぐりたくないんだ。
でもぼくがんばる。がまんするから。おもいっきりきて!
ミットをしっかりもって、おじさんのぱんちをうけとm・・・、
ひでぶっ!!?!
いきができない。いたいじゃなくて、いきができない。
おじさんのワンツーがぼくのおなかをついた。
まるでハンマーでなぐられたきぶんだった。
ミットあるのに、おじさんのパワーつよすぎる。
ぼくがくるしむと、おじさんのワンツーがとまる。
おじさん、こまっている。
Mせんせいにしかられ、またつぎのワンツーがくる。
こ、こんどこそしっかりとがまんすr・・・、
あべしっ!!?!
おなかがこわれた。おなかがあるのにないきもち。
そのかわり、なにかへんなものがはいっている。そのへんなものがぼくのおなかをぎゅーっとしぼっている。
こんないたいものをもらったことない。こんなにいたいのはじめて。
おとうさんにおこられて、あたまをたたかれたより、もっといたい。
ぼくがぷるぷるしていると、おじさんはあきらかにこまってる。
わざとらしくおおげさで、よわいワンツーをしてきた。
ぼくはミットをつよくもち、
ふんもっふ!!
おじさんのワンツーは続く。
ぼくはがまんして、ミットをつよくもつ。
ふんもっ!!
まだまだおじさんのワンツーはおわらない。
ミットをもつうでがおもくなってきたけど、ぼくはがまんする!
まんもっ!!
ぼくはひたすらがまんした。おなかがもえそうなのをがまんした。
そして、Mせんせいの
「ラストスパート!!!」
ぼくははじめてぜつぼうというかんじょうをしった。
おじさんはうごきをとめ、Mせんせいにくびをふっている。
でもMせんせいはおこり、
「もっとほんきでうちなさい!!!」
おじさんはかなしそうなめをしたが、やがてこわくなり、さっきをあげてきた。
ぼくはここがいちばんのがまんどころだと、ふんばr・・・、
っぷっ!!?!
ぼくのおなかがこわれた。おなかにあながあいた。ドーナッツみたいだ。
ぼくはかんがえるのをやめた。ぼくはただのきだ。たっているだけだ。
あめにもまけず、かぜにもまけず、そんなでくのぼうにぼくはなりたい。
ぼくはでくのぼう・・・。
ぼくは・・・。
ぼくはむになった。うちゅうになった。アカシックレコードにふれた。
「おわりー!そこまで!」
そこでぼくはげんじつにもどされた。もうすこしでうちゅうのなりたちをしれたのに。ぼくはかみになれたのに。
うらめしげにおじさんのかおをみる。
おじさんはものすごくほっとしたかおで、ぼくのあたまをなでてくる。
ぼくはきたないてであたまにさわるなとおもった。
でもおじさんはほんとうにパワーがつよかった。
たぶん、おてかげんしてもらったんだ。おじさんがほんきでなぐったら、ぼくはふっとばされていたし。
くやしい。ぼくもおじさんのようにもっとつよくなりたい!
いつかおじさんのようにつよくなって、おじさんをボコボコにするんだ。
するとおじさんは、こまった、そしてうれしそうなかおをして、
おわりー!