上段回し蹴りで「柔道王」篠原信一を倒してみる①
ある日、たまたま私はテレビを見ていた。
よくあるパラティー番組を見ていた。私はこれって「やらせがほぼなんだよなー」と死んだ魚の目で見ていた。
そんな時、テレビ画面内にあるタレントが登場した。
途端、私の奥深くで眠る闘争心が目を覚ました!
私の闘争心が、「この人を倒せ!!!」と力強く訴えてくる。
そう、この人である。
彼は篠原信一。
シドニーオリンピックの柔道銀メダリスト。別の名を「柔道王」。
スポーツ界においては、超人クラスのアスリートとされている。
現在、彼はタレントとしてひっぱりだこで、大活躍されている。
こんな格好をしたり、
あんな格好をしたり、
彼本来の明るさと朗らかな人格で、人気者となっている。
現にテレビ画面内でも、楽しそうにタレントをこなしている。
しかし、私の目は眉間を深く寄せたまま、
「この人、目は笑ってるが、奥底では計り知れない闘争心を秘めている!」
とつぶやいた。
言うまでもないが、彼は柔道家。
オリンピックで後一歩で金メダルをとれた超人アスリート。
百年に一人の逸材。
努力と才能の塊。
柔道神に愛された柔道家。
実力は桁違いで強すぎる。第一線を引いた今でもその実力は現在だろう。
普通の人なら、そもそも勝負を考えないだろう。
彼と対峙した時、彼の巨大さと迫力に圧倒され、戦意喪失するだろう。
しかし私は違った。私は狂人だ。まともな神経はしていない。
むしろ、食いごたえがある獲物として、自らの牙をむくだろう。
私の頬の筋肉が釣り上がり、自分でも狂った笑みを浮かべていた。
「この人を倒してみたい!」
といった原始的欲求に駆られる。
ああ、この感覚は久々だ。精神が高揚し、闘志で体が熱くなってくる。
私の筋肉がふるえる。ハリー!ハリー!と、相手の肉を砕く、噛みちぎる、その感触を欲求してくる。
よし、次の私の対戦相手は決まった。
相手の名は篠原信一。相手に不足はない!
こうして私は「柔道王」篠原信一さんにケンカを売った。(私の脳内で)
過去の名勝負記事?
続く!
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