私が風俗嬢に恋し、恋愛ED(イ◯ポ)になった理由 その②
彼女は「若さ故の美しさ」を誇っていた。肌は瑞々しく、サラサラとした黒い長髪から香ってくるやや大人ぶった香水、そして年相応のあどけなさな笑顔に、私はすっかり虜になってしまった。
私はマキをまた指名したのは2週間後だった。まさか次回も来てもらえるとは思わなかった彼女は、ただただ驚くだけだった。「本当に私なんかでいいんですか?」「うん。」「私、まだ上手くできないですけど・・・」「いや、マキが頑張ってくれたら、それだけで気持ち良いよ。」「あ、はいっ!が、頑張りますね!」マキはまた嬉しそうで、儚げな笑顔を浮かべた。こうして私は再び、ラブホテルでマキの体を堪能した。
こうして私とマキの仲は急速に深まっていった。メールでゆるいやり取りをし、たわいもない話で深夜盛り上がり、寝不足な朝が続いたこともあった。とにかく楽しかった。マキとの交流が。毎日が素敵な出会いの日々だった。そんな私とマキの関係は、ある日の一件の電話で急展開した。
それはほんの思いつきだった。「なぁ、マキの方から来てくれるコースはないよな?実は毎回マキのお店まで行くのが大変なんやけど。」「あっ、は、はい、そちらからは行けないんです。ごめんなさい。」「んー、なら店外デートはお店では禁止なん?」「は、はい、そっちも禁止なんです。ごめんなさい・・・。」「いやいや、そう落ち込まないで。ルールなんやから、仕方ないよ。毎回会う場所がラブホやから、たまには別の場所もいいかなーと思ってただけで」「なら」「えっ」「別の場所でデートします?」私は唖然とした。「本当にいいの?」「アキオさんが内緒にしてくれたら、お店の人にはバレないと思います。」
私は一瞬疑った。マキは私をカモにしようとしている?そもそもお店の人が守ってくれない外の場所で、男と会うのはリスクが高いのでは?そこまでお金に困っている?か、美人局とか、何か別の意図が?
私は出会う当日まで、彼女の本意が分からず、少なからず懐疑心はあったが、それは決して顔に出すこと無く、待ち合わせ場所へ向かった。マキはそこにいた。相変わらず若さ故が醸し出す美しさを咲き誇っていた。年上の私が赤面する程。
デートはまずはショッピング、食事、またショッピング、そして夜のバーへと至ってシンプルに続いた。夜のバーで彼女の隣に座った私は、もはや確信した。抱かせてくれるのだと。バー特有の大人で静寂な雰囲気を堪能し、そのバーを私たちは出て、少し歩く。「なぁ、マキ。」「うん。」「俺を信じてくれてんの?」「・・・うん、優しくてカッコいいし。」「ありがと。マキもめちゃかわいいよ。」もうこれ以上の言葉は必要なかった。私とマキの姿はラブホへと消えた。もちろん料金は自分の方から出した。
こうして「マキと店外デート」する権利を得た俺は、本当にマキとよく「店外デート」した。ドライブデートで真夜中のカーセ◯クス、自宅に招いてのハードなセ◯クス、果は刺激を求めて、カラオケボックスでの着衣セ◯クスなど、我ながら呆れ果てる性癖だった。それでもマキは文句一つも言わず、嫌な顔しなかった。私はそこにつけ込んで、自分の好きな時に、好きな場所で、好きな放題にマキを抱いた。あくまで「店外デート」として。
そんな私とマキの奇妙な関係は、突然終止符が打たれることになった。
以上。次回で最後です。
文字数1387文字
所要時間1時間34分