上段回し蹴りで地球を救うふりをするブログ

読者たちが「クスッ」と笑えるようなおバカブログを書いています。あ、上段回し蹴りと地球は全くないです。

次期大統領トランプさんが私の過去とダブる

アメリカの次期大統領がドナルド・トランプさんに決まった。今、この話題が世界中を駆け巡っている。

 

彼はどう好意に見ても、数々の暴言で世間を賑わせ、「本当に大統領になるんかいな?」と度々、世界のリーダーに立つ資質を疑われてきた。彼は不動産王であり、大金持ち。しかし品格を問われると、「お、おう・・・」としか言えないのが世界中の人々の本音。特にアメリカ人はそう感じているだろう。現に反対運動が起き、テロ紛いの騒ぎが起きているほど。

 

しかし、私には他人事には思えない。というより、トランプさんの気持ちが痛い程分かる。

 

「俺、目立ちたかっただけなのに、マジで大統領になっちゃったよ・・・。」

 

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私が中学生だった時、とにかく私は目立ちたかった。人々の注目を浴びたかった。ついでに女子生徒にモテて、彼女を作りたかった。そんな時、たまたま私の中学校で、生徒会の総選挙が行われた。

 

私自身、適当な性格であり、どちらかというと問題児であった。先生たちの間では「アキオ、扱いづれー」という認識がまかり通っていたと思う。しかし、こう見えて私は成績がよく、テストでは常に10位内に入っていた。それだけに先生たちの間ではイラッとさせていたと思う。今思えば。

 

選挙が近づいた時、私は立候補する気は全くなかった。あんなボランディア活動に、貴重な青春をかける神経が理解出来なかった。しかし、私の悪友が悪魔のささやきをしてきた。

 

「おいっ、アキオ、ウケ狙いで選挙に出てみね?どうせ当選しないし、目立つには最適じゃね?」

 

私はこの言葉に、「そういう手もあったか!」と、完全悪ノリで副会長に立候補した。私の学校の副会長は2人の枠があり、意外と副会長の立候補者が3~4人と少なかったのもあった。

 

私が立候補を宣言した時、クラス中からは笑いが巻き起き、私のクラスの担任でさえ「おいおい、マジかよwww」と苦笑された。

 

さすがの私も「まさか当選はないやろー。ぜいぜい選挙を盛り上げて、目立ったるわ!」とピエロ役を自覚していた。

 

もちろん今で言う公約も割と吹っ飛んでいて、「私が当選した暁は、先生方にもテストを受けていただき、本当に指導するに足る資格があるのか、問う案を立案します!」「テストで上位10位内の方々には、自惚れを防止する意味でもボランディア奉仕を義務付けます!」「文化祭で運動部の「とりあえず何か展示してみっか?」を禁止し、文化部に部費を多めに振り分けます!」「女子生徒には、スカートを短くさせます!」

 

今思えば、自分でも吹っ飛んでいた。しかし、当時の私の中学校は自由的で、新しいことを積極的に取り入れる雰囲気があった。もうはっきり言おう。私の中学校は、いつもと変わらない日常、いわゆる退屈にすっかり飽きていた。常に新鮮な刺激を求めていた。熱狂できるものを求めていた。それを私は突いただけだった。

 

当然、私の選挙活動は悪ノリ、パフォーマンス中心で、とにかく生徒たちを笑わせていた。一番ひどかったのは、◯◯先生の顔写真を手高に持ち上げ、「この先生がいるから、生徒の個性が殺されるんです!ロボット化されるんです!この傾向を止められるのは、あなたの清き一票です!」当然、◯◯先生にこっぴどく叱られた。

 

私もニヤニヤ笑っていた。生徒たちもニヤニヤ笑っていた。一部の先生たちも、ニヤニヤと笑っていた。

 

しかし。まさか、生徒選挙がとんでもない展開になるとは、当時点では誰も予想出来なかった。

 

熱気溢れる体育館、まずは生徒会長が決まり(というか立候補は一人しかいなかった)、続いて副会長が決まる瞬間。私は「エヘヘヘ、楽しかったなぁwww」とすっかり落選覚悟。どちらかというと売名成功で、すっかり満足していた。

 

昔で言うと、生徒一人ひとりの一票を、正という文字でホワイトボードにカウントしていっていた。

 

アキオ、正、正、正・・・

 

と私への票が増えていく度に、体育館内からは「おいおい、マジかよ。」「アキオに入れたヤツ誰だよー」と爆笑があちこちに生まれていった。もちろん、私も周囲の友人にいじられていた。私自身、ほくそ笑んでいた。先生たちも苦笑していた。しかし、そこまでだった。

 

アキオ、正、正、正、正、正、正、正、正、正、正、・・・、

 

と票が増えていく度に、どんどん体育館が静まり返っていった。あちこちで声が漏れる。「えっ・・・」と。先生たちも次第に顔をしかめていった。

 

私自身、「えっ・・・」であった。だって悪ノリだぞ?ギャグだぞ?本気で副会長になる気ナッシングだぞ?

 

しかし、むなしく「正」が増えていくのみだった。

 

アキオ、正、正、正、正、正、正、正、正、正、正、正、正、正、正、正、正、正、正、正、正、正、正、正、正、正、正、正、正、正、正、正、正、正、正、・・・と、とうとう副会頭当選ラインに入るか、入らないかの境界線に入った時、すっかり私は青ざめていた。

 

こ、これは悪い夢や。夢なんや。目覚めたらいつもの朝なんや!ぐぁwanga;eue、ふじkgyaougajasfsae056fea465!!!

 

とすっかり現実逃避していた。私の周囲の友人たちはすっかり通夜モードだった。先生たちもマジで焦り顔をしていた。

 

結局、本当にギリギリの僅差で私は落選した。後、7~8人の票が私に入っていたら、ガチで当選していた。私の友人たちはほっと胸をなで下ろした。先生たちも額の汗をぬぐっていた。私本人は、「神様、ありがとう!ありがとう!」と両手を高く上げ、神に謎の感謝を捧げていた。

 

このように、私の悪ノリが謎の人気を生み、その空気が周りに伝染していき、やがて学校を巻き込んでしまった。当時は誰にも「どうしてこうなった!」と疑問が張り付いたままだったが、今なら分かる。

 

人間は退屈を嫌い、常に刺激を、新しい変化を求めている。例え、どんなにやり過ぎであっても、暴言のオンパレードであっても、「面白ければそれでOK!」みたいな冗談なことが通用される。期待される。

 

今回のアメリカ次期大統領になったドナルド・トランプさんも、意外とこんな心境かもしれない。

 

変化?新しいものを見たい?刺激が欲しい?

 

自分の人生に飽きてそんな幻想にすがる以前に、昨日と変わらない今日、明日と変わらない今日がある、そんな平凡な日々がどれだけ素晴らしいか、まずはそれに気付け!!!

 

話はそれからである。くれぐれも、私のようなピエロ役が間違っても、人の代表に立ってはいけない。私のような人が選ばれた時、人類は本格的にダメかもしれない。

 

オチとして

 

ドナルド・トランプさんの娘さん、この方が35歳で二児の母親という事実にショックを受けた。

 

アメリカ人、すげー!!!

 

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以上ー!

 

所要時間52分

文字数2756文字