上段回し蹴りで地球を救うふりをするブログ

読者たちが「クスッ」と笑えるようなおバカブログを書いています。あ、上段回し蹴りと地球は全くないです。

私たちはあの伝説ボディビルダー「マッスル北村」を忘れてはいけない

私も年をとったせいか、最近思うことがある。

今の日本、スケールのデカイ男たちは現れても、飛び抜けた明らかに一線超えている、そんなスケールのデカさを魅せてくれる男を私は見ていない気がする。全員、落ち着いてごちんまりした感じがしていている。

 

そんな中、私はふと思う。「もしマッスル北村さんが生きていたら。」と。

マッスル北村さんは、日本のトップボディビルダー。芸能人としても活躍され、私たちが「この人すげー!」夢を見れた人。そんな彼は2000年8月に、39歳の若さで生涯を終えられた。最後の大会へ向け、常軌を脱した狂気そのものの減量を自ら課して追い込んだ結果、「餓死」という、常識では考えられない最期を遂げられた。

 

そんな彼が。もしも。生きていたとして。あのスケールのデカさと、筋肉のデカさと、器のデカさを、テレビなりユーチューバーなり、芸能人として世間に認知されたとしよう。

100%大ブレイクしていた。

私はそう固く信じている。昔の芸能界では筋肉を売りにした芸能人たちはバカにされがちだったが、今の芸能界ならば、筋肉芸能人が認知されている今ならば。

「超筋肉兄貴」として間違いなく再ブレイクしていただろう。

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マッスル北村さんのキャラ自体が、まず凡人とは一線を覆している。詳しくは私が書いた過去の記事を見ていただくとして、

rle.hatenablog.com

rle.hatenablog.com

rle.hatenablog.com

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わざわざリンク先を読むのが面倒なあなた。下記の文にマッスル北村さんの伝説を書きたい。多分ほとんどの人が「嘘だっ!!」と思われるかもしれない。

しかし。信じられないことに、全て真実。証拠もある。私自身、書いていて改めてマッスル北村さんの偉大さに驚いている。

 

・中学の時から成績優秀、しかもイケメンで常に女子にモテてた。

・二浪の末に東大理科類合格。(この時点でもうすごい)

・東大でボディビルに出会い、マッスル北村伝説はここから始まる。

・ボディビルを始めて、いきなり関東学生選手権に出場。しかし予選敗退。

・その雪辱へ向け、ボディビルに真剣に打ち込む。

・たったの10ヶ月で体重55キロ+40キロ増量。(この時点でおかしい)

・その2年後、関東学生選手権大会で見事優勝。圧倒的だったらしい。

・その後もボディビルに没頭し、東大を中退。(これは分かる)

・社会人コンテストでも注目若手ビルダーとして、台頭していく。

・ボディビルの合間に再度受験し、東京医科歯科大医学部に合格(!?)

・その東京医科歯科大医学部も結局中退。(もう笑うしかない)

アジア大会でライトヘビー級優勝。

・その逸話が一番おかしい。アジア大会へ向けての減量で、15時間の120キロマラソンを成し遂げ、体重98キロ→84キロの、14キロ減量成功。(良い子も悪い子も絶対マネするなよ!絶対死ぬ!)

・日本実業団選手権大会優勝。

・直後のアジア大会のライトへビー級で優勝。

・「ジャパンチャンピオンシップス大会」で、過去最高の筋肉で見事優勝。

・この大会の優勝により、世界大会「ミスターユニバース」の出場権を獲得。

・しかし、ドーピング検査で陽性となり、失格となり、出場権を剥奪される。

・マッスル北村さんは潔白を主張。薬を使ったか否か、真相は今も闇のまま。

・失望したマッスル北村さんは日本ボディビル連盟を去る。

・それでもボディビルへ対する情熱を諦め切れず、国外で挑戦。

・1990年、ボディビル世界選手権で4位。

・その後、タレントとして芸能界で活躍する。医者になることも考えていた。

・9年後の1999年に、太平洋世界選手権優勝で復帰する。

・同年のアメリカ大会「NPCトーナメント・オブ・チャンピオンズ」ヘビー級で3位。なお、日本人で3位とは初のこと。

・2000年の同コンテストで優勝を狙うべく、過去最高の追い込みを行う。

・その結果、減量を意識するあまり、必要最低限のカロリーすらとらず、その結果、餓死する。※飢餓感を精神で押さえつけるという、通常ではありえない死去。

 

彼がガチで世界一ビルダーを目指し、生涯をかけて作り上げた肉体。

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圧倒される。魅入る。癒される。この人に夢を見たくなる。もし彼が存命で今でもボディビルダーとして、芸能人として活動されていたとしたら、と思うと悔しさとやるせなさで、ため息をつく限り。所詮「もし生きていたら」の話の域を出ず、全てはもう終わったから話せる話。

しかし。それでも。

「彼が生きていて、私たちに夢を見させてほしかった。」

と私は強く思う。というのも私にとっては、同じ男として心から応援したくなるような漢が現れていない。見ていない。もちろんスケールのデカい方は現在もたくさんおられるが、あくまでも「すげー」の域を出ず、「すげっ!!!」と心の底から唸るような方は、マッスル北村さん以外に見ていない。出会っていない。

 

もし私が一度だけ魔法を使える権利をもらえるとしたら、

「マッスル北村さんにザオリクをかけて!!!」

と欲求したい程だ。マッスル北村の伝説を続けてほしい。夢の続きを見させてほしい。

と、若さを失い、体力や気力も衰え、すっかり年相応に年老いた私は、ビールを片手に飲みながら、じみじみと考える今日だった。

 

以上ー。

 

文字数2180文字

所要時間41分