上段回し蹴りで地球を救うふりをするブログ

読者たちが「クスッ」と笑えるようなおバカブログを書いています。あ、上段回し蹴りと地球は全くないです。

私はJKの生足を救うことが出来なかった

今日も暑かった。暑すぎた。太陽の非常かつ無駄な元気さにうんざりしつつ、地下鉄に乗っていた時だった。ちょうど昼を過ぎたこともあり、電車内は少し混んでいた。私は席に座り、男の娘道について思考を巡らせていた。電車の発車アナウンスと共に、扉が閉まる直前に、滑り込みで乗ってきた客がいた。私は扉のそばの席にいたため、なんとなく見やった。私は「ごくんっ!」と飲み込んでしまった。変態丸出しの顔をしてしまった。我が目はとあるまぶしさに潰れそうだった。そう、JKの生足に。

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 今思えば本当にJKだったのか、自信が持てない。私はJK属性はない方なので、JKとJDの線引きがいまいち理解できない。それでも。まぶしかった。JKの生足は反則とすら感じた。ホットパンツを履いていて、惜しげもなく生足を露出させていた。勘違いさんにある大根足ではなかった。うわ薬が塗られた陶器のような、透き通っていて、すべすべしていて、まぶしい程の白の輝きを放っていた。脂肪は見当たらず、細くて長いモデル並の美脚だった。ルックスと上半身は至って普通、凡人だった。それだけに生足が目立つ。いやでもエロい視線を送ってしまう。JKが私の向かいの席に座り、通路を挟んで面談する形に。3✕歳と年をわきまえている私は焦らない。がっと凝視せずに流し目でじっくり鑑賞した。10秒でバレた。JKと目が合い、JKの「うわ、このおっさん見てるよ」顔をされ、私を小バカにする態度をとられた。私は逆上しそうになった。自分から見せびらかしておいて!明らかに自慢したいくせに!本当は男の目をひきたいんだろ!この逆上もまた10秒と持たなかった。電車内にズシンスシンと鈍く重い音が遠くから響いてきた。私はJKの生足より、その音に気をとられた。げぇっ。180cm超えに腹が出た立派な肥満体、いわゆる大男だった。首にタオルをまき、汗がとまらないのかシャツにはすでに染みが出来ていた。潔癖キャラではない私でさえドン引きした。それ程、暑くも開放的な夏にふさわしくないキャラだった。出てるゲームを間違えてるよ!と言いたくなった。問題はここからだった。そのおじさんは、JKのところで歩みを止めた。そしてJKの前に立った。吊り手に手をかけ、JKとの至近距離を保つ。ふぅふぅと暑苦しい息をふりまく。やばい。どう考えてもJKの生足目的だ。JKも明らかに怯えていて、周囲に助けを求める視線を送っていた。周りの利用者も唖然とし、JKとおじさんの様子を見守る、いや、見殺しにしていた。私はすぐさま動こうと思ったが、足を止めた。本当におじさんはJKの生足目当てなのか?JKには全く興味がなく、電車内を歩いたけど座る席が見つからず、諦めて立ってただけなのでは?あるいは広告に目をひかれ、それを見ていたのかも?それにラクビーでもやっていそうな体格に、私程度の体で立ち向かえるのか?だめだ。考えれば考えるほど、おじさんの真意が掴めない。なんでJKの前に立ったの?思い込みで「ちょっと!」と声をかけたら、おじさんの自尊心を確実に傷つけてしまう可能性も存在する。逆に怒られても文句を言えなくなる。でもJKの怯えきった瞳も見捨てられない。結局、電車内の機械的な振動音が鳴り響く中、私は動けなかった。席にじっと座るのみだった。もはやJKの生足をエロく見られない。私の中は「犯罪が起きるなよ!マジで!」と心の中で祈ることしか出来なかった。次の駅で降りた。扉が閉まる寸前でJKとまた目が合った。「どうせあんたも助けてくれないんでしょ?」と怒りと不安と諦めに満ちた目だった。今この記事を書いている時も、何が正解だったのか分からない。露出のし過ぎたJKも悪いかもしれない。勘違いさせそうな態度をとったおじさんも悪いかもしれない。何もしなかったではなく、何も出来なかった私も悪いのかもしれない。頭の中がぐるぐる回っていて、今晩は満足に寝られそうにもない。正解を知っている人、私に教えて下さい。

 

以上。

文字数1650文字

所要時間51分