アキトが訓練校を辞めるってよ
文字通り、私は訓練校を辞めた。つい最近。
理由は色々とあったが、中でも一番大きかったのがこれ。
私のクラスメイトで50代のおっさんが、同じクラスの20代の女の子をセクハラしまくって、結果的にその女の子を退学に追い込んでいたそうだ。
「追い込んでいたそうだ。」というのも、私がその事実を知ったのはずっと後。
私は基本的に訓練校を見限っていて、私のクラスメイトに一切関心がなく、スルーしていた。
授業すらスルーしていて、パソコンからネットを見るだけの天下り公務員様の学校生活を送っていた。
だから。
私は気づけなかった。彼女が苦しみ、密かにSOSサインを発していたのを。
他の生徒は気づいていたが、おっさんが怖くて何も言えなかったそうだ。
担任の指導員も薄々把握はしていたが、見て見ぬふり。見事な事なかれ主義。
なんとそれだけではなく、いつのまにかグループというか派閥が出来ていて、アメリカと中国の貿易戦争状態中。
たかが訓練校なのに。非常にバカバカしすぎる。
人が集まり、集団生活を営む以上で避けられない問題かもしれないが、クラスメイト全員が立派な年齢(平均40代以上)なのに、ガキすぎて絶望を一層深くした。
だから就職すら出来ず、社会人生活すらこなす素質がないんだと、また一つ学んだ。
彼女はそんなクラスの吐き気を催す空気に心折れ、志半ばで学校を去った。私には何もできなかったし、何もしなかった。だって彼女あまりかわいくなかったもん。
後に残されたクラスメイトたちの空気は最悪。誰もが敵に見え、全員が息をひそめるようにして毎日の授業を受けていた。
いじめが発生し、ニュースになった学校の異常にどんよりした雰囲気を、まさかこの年で味わうとは思わなかった。
訓練校に行く意味をすっかり見出せなくなり、単なる時間の無駄や浪費に苦痛を感じ、漠然と退学を考えてはいたが、この事件で決意が固まった。
私は退学届けを担任につきつけるようにして提出した時、担任の力ない苦笑いを見て、思わず上段回し蹴りを放ちたくなった。
別れのあいさつで、クラスメイトたちの無気力で死んだ目を見まわした時、思わず全員に上段回し蹴りを放ちたくなった。
「アキトさん!辞めないで!」と追いすがってきた子を見た時、思わず上段回し蹴りを放ちたくなった。だってあいつホ〇野郎だったし。
とここまで書きなぐっておいて、私の精神状態は最悪だ。
形はどうであれ、過程はどうであれ、私は尻尾まいて逃げ出した事実が一生残るからだ。
私は結果的に負けた。最後までやり遂げることが出来なかった。
私はこの心の空洞、荒み切った荒野の大地を少しでも癒そうと、フィリピンに行くことにした。
東南アジア人のレディーたちとパコパコやって、あの伝説の校長になったる!!!
俺の精子を欲しい奴、かかってこいや!!!