NHKの勧誘員がAV展開の話だったら
読者の方々で、NHKの勧誘員に契約を迫られた経験はおられるだろう。
文字通り、NHKは国民放送であり、日本の公共放送局。なので、国の法律によれば契約を結ぶ義務があり、例えNHK放送を見る機会がなくとも、嫌々契約を結び、受信料を支払わねばならない。
契約内容もよるが、受信料として年に1~2万円もとられるのは人によっては、生活面で痛いと思う。しかも全く見ないのに強制的に徴収されるというシステムから、このNHKに対していい感情を持つ人はそんなに多くはないかもしれない。
かく言う私もNHKの勧誘員に、外出しようと家を出た直後に捕まり、執拗に契約を迫られた経験がある。
しかし、私の場合は少々特殊というか、非常にレアケースだった。
私が遭遇したNHK勧誘員は、女性だった。この女性は年を召されていたのか、熟女というジャンルに屬する方だったが、一言で言ってムチムチした体をしていた。エロかった。無論、私の下の愚息は反応した。
その時は恥ずかしながら性欲を弄んでいた私はすぐにゲス心を持ち、「外で話すのも何ですから家の中に。」と逆勧誘し、不安と戸惑いを持った勧誘員を家の中に入れた。
最初はお客様扱いで丁寧に対応し、契約について詳しい説明をいただいた。そこで私の目が野獣の如く、薄暗い光を放った。
「契約はしてあげたいですけど、私も生活が苦しいんですよね。」「国民の義務であっても、契約する義務までは明記されていないですよね?」「私も忙しいので、今回はお帰りいただきたいなぁ。」「でも、もうひと押しがあればなぁ。(チラッ)」「ところで、あなたはとても肉感的ですね。(チラッ)」「私も一応男ですし。(チラチラッ)」
私の遠回しな言葉に、どこか悟ったNHK勧誘員熟女さんは泣き顔をしつつ、「分かりました・・・。契約さえ結んでいただけるのなら。」とおもむろにスーツを脱ぎ・・・、
こんなエロ展開、経験してぇー。
いくらなんでも、これはAV企画レベルの展開でしょ。一瞬、本気で信じたあなたは、怒りに任せてスマホを地面に叩きつけるかもしれない。
そんなあなた方に私はこう言いたい。
現実と妄想は違うんだ!!!(逆ギレ)
しかし、さすがにNHK勧誘員熟女は私の妄想であっても、実際にNHK勧誘員に捕まって、契約を執拗に迫られたのは事実だ。
ちなみに、現実のNHK勧誘員はこんな感じだった。
こんなイメージの方に運悪く捕まった時、あからさまに高圧的な態度をとられ、さすがの私もイラっと来る部分があり、私も高圧的な態度で返した。
「ちょっと態度悪くないですか?」「あなた方に正当性はあるかもしれないが、だからといって高圧的にとられるのはおかしい。」「私は用事があるんで、また出直して下さい。」「つか、あなたうざくないですか?」と、かなり冷たい態度をとった。
私のような強面マッチョ(175cm以上,体重80キロ以上)の多少怒りをはらんだ表情にひるんだか、NHK勧誘員はたちまち萎縮し出した。明らかにひるんでいた。
しかしそこはプロなのか、「でも契約する義務があるんですよー。」「国民の義務ですしー。」と食い下がってきた。
しかし、少し内心ではムカついていた私は「どいて下さい!契約はまた今度!」と彼を無視し、その場を後にしようとした。
そこで彼はボソっとつぶやいたのを、私は聞き逃さなかった。
「俺だって本当はしつこく迫りたくないのに・・・。」
彼は疲れ切った顔をしていた。
私はこの時点で心が折れて、契約をすることにした。
元々、NHK契約は国民の義務であり、法律で定められている。しかし、抜け道というか、要は「契約さえ結ばない」精神で、その義務を避けることは可能だった。これはグレーの範囲だろう。
全く見ないテレビ番組に大金を支払う気にはなれず、極端な話、居留守などで契約さえ結ばなければゴネ得で逃げることは、可能だ。私はそのズルを知っていた。
でも、NHK勧誘員の彼も仕事。彼にも「契約者を多く取得する!」というノルマはあっただろう。恐らく、彼はNHKの直社員とかではなく、委託業務会社の社員だったと思う。
営業職のノルマ。
私自身、前職は営業職系だった。営業職は基本的に数字が全てなので、ノルマ達成出来た人と出来ていない人で、天国と地獄が決まった。私は後者の方だった。
この辛さは二度と経験したくないレベルできつかった。未だに思い出すと、背中に嫌な汗が走り、内臓がぎゅっと縮む。
私がかつて未熟で、前会社の課したノルマが達成出来ない月が続いた時、上司にトラウマレベルで叱られ、朝礼の時に全社員の前に立ち、「私は営業ノルマが達成できませんでした!」と大声で反省を述べなければならなかった。
死ぬほど悔しかった。
実際、私は赤目になり、肩をブルブル震わせていた。こんな屈辱を大人になってから受けるなんて。周りの人々を殴り倒したい衝動に駆られた程だ。
こういった非常に苦い経験を持つ私は、彼にすっかり同情してしまい、彼の境遇と必死さを自然と感じ取ってしまい、損得関係なしに、契約を承諾してしまった。
その時の彼の嬉しそうな、救われたような、ホッとしたような表情を見て、自分のお人好しさに、少し自虐の笑みを心の中で浮かべてしまった。
「あーあー、生活費を切り詰めなアカンなぁ」と鬱になりつつも、契約書に筆を走らせ、印鑑を押した。私はこうしてNHKと契約を結んだ。
別に私はいい子ぶる気もない。どちらかというと金にせこい方だ。
でも情に負けた。
それだけの話である。
※実際に勧誘員女性に、契約を盾に無理やり肉体関係を迫ると、後ほど重大なトラブルに高確率で発生するので、あくまでも妄想に留めておきましょう!おじさんとの約束だぞ!
あ、全く脈略なしだが、勧誘員AV系で、私のお気に入りのモノはこれである。ヘヘッ(^q^)
以上ー!
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