上段回し蹴りで会社の上司と部下たちを倒してみるその②
(現実の世界)
A主任はアキオ君をふと見やった。アキオ君はいつも通り、機敏に仕事をこなしていっている。アキオ君は基本的に仕事が出来る。しかも誠実で素直な性格をしており、顧客や社内での評判も高い。僕のキャパ不足から、アキオ君の頼もしさにつけ込んで、どんどん仕事をお願いしているのは心苦しいし、申し訳ない。
なんとアキオ君は空手をやっており、大会入賞などで割と強いらしい。しかもそれを周囲に自慢しない。その謙虚さと男としての逞しさが、会社内の女性たちを魅了しているのは羨ましい。僕には全くないのにさ。今の僕のカミさんも、本当はアキオ君からのアプローチを待ってたのに。ハハッ、同じ男としてこうも差がつくのは悔しいな。
って、アキオ君、さっきから机に肘をついたまま動かないけど、仕事のことで何か考えているのかな?