16歳の少年をボコボコにした3◯歳の私①
私は空手を学んでいる。
最初は稽古に励んでいるJK目当てだったが、今は純粋に強くなりたいため、
そしてJKのOさんのおっぱい目当てに通っている。矛盾そのものである。
と、そんな私だから言えることがあるが、
空手をやっている人は全員ヤバイ
これを痛感させたのは、ある人(?)との組手(スパーリング)の時だった。
「今から組手しますよー」
ある日の稽古中、M先生のこのお言葉に、私は非常に高揚感を覚えた。
「ああ、組手が出来る!人を殴れる!」
と。
組手は、ボクシングのスパーリングのような形で、2分ごとに相手を変えて行われるものである。殴る蹴るOKである。
そんな組手で、私は相手によって対応を以下のように変えている。
めちゃ強い人と相手する時は、
「ごめんなさいー、素人なので手加減してねー」
と、恐る恐る殴るフリと、大げさに痛がったりと、相手に本気を出させないように上手く工夫した。我ながらゴミである。
そして、中学生などの少年ガキに対しては、
「オラオラッ!大人をナメんな!調子にのってんじゃねーよ!」
と、素人だから力加減が出来ないのー。みたいな感じでボコった。さすがにケガが残らないように配慮はした。私だってそこまで落ちぶれてはいない。
もちろんOさん(JKで天然巨乳)と組手の時は、
「イヤッハァーーーーーーー!!!」
だった。
Oさんの嫌そうな顔は見なかったことにした。
そして次の組手の相手が、16歳の健全な男、恐らく童貞だろう高校生だった。
あれ、この人、あれに似てる・・・
そう、あれに似ていた。まん丸い目、身長はやや低めでぷっくりとした体。
2チャンネルでは有名なやる夫に。
※2ちゃんねるなどのネットでは有名キャラクターの「やる夫」
いやいや、マジでそうだって。私自身びっくりしたくらいだ。
もちろん私の心の中で、16歳の少年を「やる夫」と名付けたのは言うまでもない。
こうして、私は驚愕の顔を浮かべつつも、やる夫との組手が始まった。
こいつ、やる夫のくせにっ!やる夫のくせにっ!
組手中、次第に私はいらつきを覚えつつあった。
ぶっちゃけ、やる夫の殴る蹴るスピードはそんなに大したことはない。
パワーもあるにはあるが、大人の私からしたらザグレベルだ。
しかしタフである。ガンダムのハンマーを受け止めたゴッグ並に。
とにかくタフで、いくら私がプレッシャーをかけても、いくら殴っても、いくら蹴っても、やる夫は怯まないのである。倒れないのである。
こうやっても、
※空手は基本的に顔面パンチ禁止です。あくまでもイメージなり。
それでもやる夫は倒れず、平然としていた。
むしろ、こんな感じで挑発しているように感じて、それが私のいらつきに拍車をかけた。
※このイラッ感は私だけじゃないはず!絶対そうだ!(超偏見)
こうして私は超自分勝手な怒りを拳や脚に込め、やる夫を殴ったり蹴ったりした。
お互い、納得出来なかった組手
こうして、私にとっては不快な組手、やる夫にとっては理不尽な組手は終わった。
恐らく、やる夫に「このおじさん何でキレてんの?」と理不尽な思いをさせてしまっただろう。
しかし、あえて言おう。
これが大人の社会だ!力なき者は悪だ!
と。
しかし、私の組手を終えたばかりのやる夫はこんな顔をしていた。
笑顔がとても眩しい。
よくよく考えれば、やる夫は口数がやや少なめで、礼儀正しい少年だったのだ。
そんな少年を私は・・・。私はっ!!!
そんな罪悪感で身を悶えさせている所を、あいつが出たのである。
これが夢、いや幻だったらどれだけ救われていたことか!
げぇっ!あいつが出た!
そう、大魔神が出現したのである。稽古中に遅れて。
以前の記事でも述べたが、彼は黒帯クラスで、しかも県大会で準優勝した実力者である。
そんな彼は私の目には、こんな風に映っている。
※あくまでも私のイメージです。それくらいめちゃ怖いです。
「あいつと組手してたまるか!絶対殺られる!」と即座に逃げ出す準備をした私を横目に、やる夫は大魔神に「押忍!今日も稽古をお願いします!」と挨拶をしやがった。
「おい、バカ、やめろ!お前も殺られるぞ!」と咄嗟にやる夫をかばおうとした私は、信じられない光景を目にした。
と、今回はここまでなり~。