上段回し蹴りで地球を救うふりをするブログ

読者たちが「クスッ」と笑えるようなおバカブログを書いています。あ、上段回し蹴りと地球は全くないです。

上段回し蹴りで会社の上司と部下たちを倒してみるその③

(現実世界)

A主任はアキオ君を心配し初めた。やはりアキオ君、疲れているな。さっきから机で微動だにしていないし。ああ、今思えば、アキオ君はプライベートで空手を習っていたんだった。空手稽古の疲労が蓄積されているのかもしれない。私はそれを知らずに、アキオ君にたくさんの仕事をお願いしてしまった。なんてことだ。アキオ君は決して首を横に降らないのをいいことに、私はアキオ君に甘えてしまった。

 

いや、待てよ。もしかしたらアキオ君、うつ病にかかっている!?いや、うつ病に違いない。アキオ君からにじみ出る無気力感。気だるさ。そうだ。そうでも考えないとアキオ君の今の行動の説明がつかない。うつ病は真面目で責任重く考える人ほどかかりやすい。まさにアキオ君がその典型ではないのか。しかも顔を苦しげに歪めてしまっているし。なんてこった!アキオ君がここまで悪化してるのに、上司として気づけなかったとは!僕の無力感を死ぬほど悔やむ!クソッ!アキオくーん!

 

A主任は思わず立ち上がり、アキオ君に駆け寄るー。

 

f:id:RlE:20160917220615p:plain

 (脳内世界)

ある会社で突然始まったケンカ。

上司と部下のケンカに、何も知らない会社仲間たちが呆然とする。

 

 私は「しまった。」この顔を必死に隠していた。

想定外だった。

A主任が上司の権力を使って、部下たちをコマにすることは想定していた。

 

f:id:RlE:20160917222154p:plain

 

だが、私はその部下ごとボコボコにする気でいた。先程までは。

やられた。

その思いで一杯だった。まんまと一杯食わされた。

私はギリリと奥歯を強く噛み締め、部下たちに守られているA主任を睨んだ。

A主任はニヤリと下卑た笑みを寄こしてくる。クソッタレ。

次に何も知らないであろう部下たちを見据える。

 

f:id:RlE:20160917222451p:plain

 

「A主任はボ、ボクが守るんだ!」と言わんばかりの眩しさ。

私は部下たちに基本的に恨みはない。むしろ可愛がっているつもりだ。

当然、部下たちに戦闘能力というか、格闘技経験者はほぼいないだろう。

もしこれが一対一であれば、十秒もあれば正拳突きで瞬殺だろう。

部下の顔を床にこすりつけ、「ヒンヤリして気持ちいい・・・」状態にさせることが出来る。

しかしだ。これが5人相手となったら話は別だ。

正直、2、3人でも私は苦戦するだろう。それが5人も!

ここは読者たちのイメージを分かりやすくさせるため、ドラクエ風に書こう。

 

f:id:RlE:20160917225029p:plain

 

もしドラクエをプレイ済みだったら、一人で5ひきを倒す大変さがご理解いただけるだろう。なにせ、1ターンで自分は一回しかこうげき出来ないのに、部下たちは5回もこうげきできるのである。

問題はこれだけではない。

場所だ。ここは会社ビルのとある部屋だ。その場所でケンカが始まった。

当然、私と敵の位置はこうなる。これも絵で説明しよう。

 

f:id:RlE:20160917231400p:plain

 

この絵で「あっ」と察し出来たあなたは格闘技のセンスがあると思う。

そう、単純に言って、狭いのである。

机間の通路はギリギリ3人で通れるくらいのスペース。

この狭さが大問題である。

たとえると、トイレの個室。

あなたはこのスペースの中で自由自在に動けるだろうか。

 

f:id:RlE:20160917231937j:plain

 

実際に試していただくと分かるが、トイレの個室は基本的に狭い。

そんな狭い場所で、殴る。蹴る。かわす。動き回る。

まず難しい。よほど腕が立つものでもない限り、動きが制限される。

これが大問題。

もし、限られたスペースの中を部下たちがタックルしてきたら?

 

f:id:RlE:20160917232728j:plain

 

一ぴき目は倒せても、その瞬間を二ぴき目、三ぴき目が狙い、たちまち私はタックルで倒されるだろう。

後は部下たちにタックルされて動けない私を、残りの部下たちとA主任が囲んでボコボコにする。こうげきもぼうぎょも出来ない私を集中的にこうげきされる。

ああ、なんてこった。

これは最悪の展開だ。そしてA主任はそれを狙っていた!

目の錯覚か、A主任がクトゥルフ化しているが、気にしないことにした。

A主任は狼狽する私を見て、

ふんぐるい むぐるうなふ くとぅるう るるいえ うがふなぐる ふたぐん!

と何やら声らしきものを叫ぶ。

私はとっさにこれが部下たちへの指示なのだと直感した!

と同時に部下たちが動く。私をタックルし、私の動きを封じ込めようと。

5ぴきが同時に私に向かってくる。

この恐怖は実際に経験した者でないと、理解はいまいち得られないだろう。

この圧倒的物量。圧倒的理不尽。圧倒的破壊。

この巨大なものに対し、私がとった方法は。

 

 

 

 

電光石火の先制攻撃を、一番私に近寄ってきた部下Aに見舞った!

 

f:id:RlE:20160918000804p:plain

 

 

わずか0.5秒。

部下Aは声を上げることもなく、静かに床に倒れる。

驚愕の顔を浮かべるA主任。何が起きたのか理解できない部下たち。

驚きに目を丸くするOLさんたち。そして「分かってる」顔をするOL。

私は軽く息を吐く。よし、まずは一ひき目か。

私は残る部下たち、A主任に矢を射る視線を放ち、「一瞬の間」の如くの攻撃を続けて仕掛けたー。

 

さて、ここで問題です。

アキオはどうやって部下一ひき目を瞬時に倒したのか。

なお、ドラクエにありがちな技や魔法でもない。道具も使っていない。

きちんと現実世界に基づいた設定だ。地球の重力に則ってる。

読者たち、よかったら想像してみてほしい。

私は読者たちの期待を裏切らない!多分・・・。

 

以上~!次回に続く!

 

文字数2123文字

所要時間1時間47分