S係長とO先輩の嫌い合いに、私はビームライフルを発射したい
私はどこにでもいるおじさん。今年で3✕歳。最近は屁が臭い。そんな私もサラリーマン。株式会社◯◯◯とか、ごく普通の会社に勤めている。そして私は今の会社である問題を抱えている。かなり深刻気味に。
簡単に言うと、20代女上司と30代後半の先輩の、険悪な関係状態に、無関係の私が巻き込まれているからだ。しかも現進行形で。
そもそも、会社に限った話ではなく、学校、グループなどで、人間が一番ストレスを感じやすいのが、人間関係。集団で行動するからには、どうやっても必ず一人か二人、相性の合わない、もしくは嫌い合っている人たちが現れる。こればかりは仕方ない。性格が十人十色あるように、中にはどうやってもウマが合わない者同士たちが現れる。S係長とP先輩がまさにそれである。
私は事務系で働いている。総務部に似たような部署で仕事している。そんな私の部署の上司が20代後半の女性。S係長。いわゆる江角マキコみたいな、クールビューティー系。バリバリキャリアウーマンである。
私はこの人を別に嫌いではない。むしろ20代で出世した程、仕事では非常に有能。そしておごることもなく、常に礼儀正しく、平社員にも対等に接している。ついでにスタイルがモデル並。すらっとした長い脚が、私的にはムフッである。そんなS係長を私は、人間として素晴らしい方だと尊敬さえしている。しかし、S係長にも欠点が。
他人との距離を置いている。というより、冷たい。
まるで「私はあなた達とは違うわよ!」みたいに、どこかよそよそしさを感じる。距離感を感じる。彼女は一度もバカ話で笑っているところを見たことがない。完璧主義者かもしれないが、私は寂しく感じている。
そして、その上司に反発しているというか、モロ嫌っているのがP先輩。
3✕歳の私よりも先に入社した先輩である。そのP先輩はもう15年以上のベテランで、仕事が凄まじく出来る。彼にしか処理出来ない仕事がたくさんある程。P先輩は無骨で男らしい性格。私はそんなP先輩と気が合い、いつも仕事中の息抜きとして雑談している。ただ、彼にも欠点が。
毒舌キャラである。というより、文句言ってばかり。
私には気を許しているのか、「あいつ使えねぇな」「この部署は単純バカばかりだ」とか、口から出るのは文句ばかり。その度に後輩の私は「は、はぁ・・・」と相づちを打つしか出来ない。P先輩に決して悪気はなく、単純に思ったことを言う性格である。
と、冒頭に戻るが、S係長とP先輩は嫌い合っている。そして私はその憎しみ合いに巻き込まれている。なぜS係長とP先輩が嫌い合っているのかは、理由は簡単。単純解明。
年下でしかも女上司のS係長に、年上のP先輩は、「年下の女の指示に従えるか!」といった反発意識丸出しである。
具体的に言うと、S係長がP先輩に仕事をお願いすると、P先輩は「ああ。分かった。」とぶっきらぼうに返事をする。朝礼とかでS係長がお話されているのに、P先輩はガン無視。S係長がP先輩と話す時、P先輩は上から目線。ケンカ腰状態である。もちろん、S係長も内心では「あの天然パーマ野郎が・・・!」と怒りを押さえている。というか、S係長とP先輩が話す時、いつも一触即発状態。こういう風に。
正直、私はP先輩の気持ちが分かる。私だって男だ。年下で、しかも女性が上司だと、男としてのプライドが傷つけられる。特に仕事面で。でもP先輩、あからさますぎだろ。そして、そのP先輩と仲がいい私も、S係長から敵と見られている。きっつー。
特にS係長が私を見る目つきが、完全に「お前もついでに◯ったる!」になっている。私涙目。オ、オレカンケイナイノニ。
P先輩のS係長に対する嫌いが凄まじく、ある日P先輩が真顔で「あのクソS係長を鼻フ◯ックしてぇ」と私に愚痴ったのは、私の中では強烈なインパクトとして残っている。
ああ、もう嫌だ。私は無関係なのに。S係長とP先輩の嫌い合いなんて、私の知ったことではない。でも同じ部屋。いつもムードは険悪。ピリピリ。もし、私に何か一つプレゼントされるとしたら、迷わずこれを選び、S係長とP先輩をまとめてふっ飛ばしたい。
もちろん夢物語である。ああ、サラリーマンはつらいYOー。
以上ー!
文字数1752文字
所要時間1時間54分